Harmonyブロックチェーンの代表的なMoney Marketは「Tranquil Finance」です ^^
このTranquil Financeではトークンのレンディングやボロウィングをすることができ、うまく活用することで
- 持ってるだけで運用していない仮想通貨で利益をだす
- 通常のレンディング・ステーキング金利よりも高い収入を得る
- LPにしないのでインパーマネントロスが発生しない
というような運用をすることができます ^^
とくに現在はTranquil Financeが「1BTC」というHarmonyでのWrapped BTCの利用を活発化するためにインセンティブを用意しているので、BTCをほったらかしにしている人にはいい運用先となるかもです ^^/
目標としては、取引所で眠っている「BTC」を原資として運用して、通常のレンディング利回り(最大でも3%くらい?)を大きく越えるようにします ^^/
BTCはとくに金利が低いので積極的に運用したい人は一考の価値アリかと思います ^^
Tranquil Financeについて
Tranquil FinanceはHarmony NetworkのMoney Market(仮想通貨の貸し借りができる)です ^^
EthereumのCompoundのフォークで、比較的新しいプラットフォームですが今のところトラブルもなく運用されています。
現在ではTVLが$310mに達しており、DeFi Kingdomsに次いで2番目に大きなHarmonyのプラットフォームです。
Tranquil FinanceではHarmony Networkで流通しているメジャーなトークンでレンディングとボロウィングができます ^^
対応トークン
対応しているトークンは
- ONE
- stONE
- 1WBTC
- 1BTC
- ETH
- USDT
- USDC
- DAI
となっています。
これらのトークンをレンディングすれば金利をもらえて、ボロウィングすれば利息をつけて返金する必要があります。
TRANQ報酬
しかしTranquil Financeが金利とは別に報酬をTRANQというガバナンストークンで支払ってくれます ^^
しかもTRANQはボロウィングにも報酬をくれるので、いくつかのトークンでは利息よりも報酬のほうが多いものがいくつかあります ^^/
なのでうまくこの仕組みを活用して資産運用すれば、ボロウィングでも利益をだしていくことができます ^^
Tokenomics
プロジェクトのToken Distributionでは半分がインセンティブに使われるとのことで、より多くのユーザーを取り込もうとしているのが伺えますね ^^
ちなみにこのインセンティブはなんと4年間は続けていく予定らしいです ^^; (公式ドキュメント参照)
開発チームもDumpされる危険性を認識していて、長期にわたって継続できるようなトークンの配分を目指しているとのことです。
そして最も重要と思われるのがTRANQトークンの使い道なんですが、今のところはただのガバナンストークンです ^^;
ですが「Defira」というGameFiが開発予定となっており、そのゲーム内での基軸通貨がTRANQになると計画されています ^^
詳しくはまた別の記事にしますが、TRANQは短期的に落ち込んだとしてもDefira次第では価値が上昇していくかもしれませんね ^^/
参考:
Money Marketでの運用方法
Tranquil Financeで運用するには
- レンディングして金利をもらう
- ボロウィングして運用し利息以上を稼ぐ
1だけ、もしくは1と2の両方やる、というのが通常のやり方です。
ですが1と2をMoney Market内で繰り返すことでレバレッジをかけて運用することができます ^^
Money Marketでのレバレッジ運用のやり方
リスクは増えますがより運用パフォーマンスを上げる方法としてレバレッジ運用があります ^^
やり方を簡単に説明すると
- レンディングとボロウィングを繰り返す
- 同じトークンでレンディングとボロウィングする
となります。たとえば
- 1WBTCをレンディング
- 1WBTCをコラテラルにする
- 1BTCをボロウィング
- 1BTCをレンディング
- 1BTCをコラテラルにする
- ONEをボロウィング
- ONEをレンディング
- ONEをコラテラルにする
- 他のトークンで繰り返す・・・
という感じになります ^^
通常はこれをやると借りた分のトークンの返済利息のほうが多くなってしまい、損をするだけです ^^;
ですがこの方法でどんどん利益を増やしていける機会があります。条件は
- インセンティブによるボーナス金利
- 同じトークンでLiquidation回避
です。
インセンティブによるボーナス金利
それがボロウィングして逆に金利をもらうことができるケースです ^^
・・・お金を借りてるのにお金をもらえるなんてあり得ないでしょ、と言いたくなるでしょうが、Tranquil Financeによるインセンティブがこれを実現してくれます。
何がおきているのかというと、レンディングとボロウィングの両方にボーナス金利を付与してくれて、そのボーナスがボロウィングの支払い利息よりも高くなるのです ^^
つまり「レンディング金利 - ボロウィング利息 > 0%」となり、繰り返すことでトータルの収入がどんどん増えていくことになります ^^/
現在は1BTCは特別に
- + レンディング金利 (1BTC)
- + レンディングインセンティブ金利 (TRANQ)
- + レンディングインセンティブ金利 (ONE)
- ー ボロウィング利息 (1BTC)
- + ボロウィングインセンティブ金利 (TRANQ)
- + ボロウィングインセンティブ金利(ONE)
となっており、それぞれ金利は違いますがトータルでプラスにます ^^
インセンティブ期間が終わって旨味がなくなればボロウィングを解除して(返金して)現物での運用に切り替えたり、別のところで運用すれば問題ないでしょう ^^/
同じトークンでLiquidation回避
レバレッジ運用でもう1つ重要なのが、同じトークンで貸し借りすることです。
違うトークンでレンディングとボロウィングをするとLiquidationのリスクが生まれます。これは借りたトークンの価値がコラテラルの価値よりも高くなる、もしくは借りられる限界(Borrow Limit)を超えてしまった場合に起きます。
Liquidationが起きると手数料がとられてしまい、損失がでてしまいます。
が、同じトークンでボロウィングとレンディングをすることで価格が連動するので(差がでなくなるので)Liquidationのリスクを下げることができます ^^
たとえば
- 「1WBTC」をレンディング
- 「1BTC」をボロウィング
このケースでは、両方ともBTCにペグされているので理論上は常に同じ価格になります。
つまり借りた「1BTC」が「1WBTC」よりも10%高くなったりはしないので、Liquidationは起きない、ということになります ^^
理論上では$1000の1WBTCをコラテラルとして$999の1BTCを借りてもLiquidationは起きないことになります(Tranquil Financeではたしか80%がBorrow Limitに設定されています ^^;)
もちろんペグがはずれるなどのリスクはあるので完璧ではありませんが、価格変動に対して安全に運用(ほぼデルタニュートラル)できます ^^/
Tranquil Financeでレバレッジ運用
では実際にTranquil Financeにてレバレッジ運用をしていきます ^^
僕の場合にはBinanceで眠っていたBTCを使うために、以下の手順で進めていきました
- BinanceでBTCをBUSDにスワップ
- BinanceからBUSDをMetaMask(BSC)に送金
- HorizonでBUSDとガス代用のONEをHarmonyネットワークにブリッジ
- ViperSwapでbscBUSDを1WBTCにスワップ
- Tranquil Financeでレバレッジ運用
- 1WBTCをレンディング
- 1WBTCをコラテラルにする
- 1BTCをCollateral Limit近くまで借りる
- 借りた1BTCをすべてレンディング
- 1BTCをコラテラルにする
スクショで順に追ってみます ^^/
BTCをBUSDにコンバート
BUSDをMetaMask (BSC)に送金
HorizonでBUSDをHarmonyにブリッジ(bscBUSDになる)
ViperSwapでbscBUSDを1WBTCにスワップ(Price Impactが・・・^^;)
スワップをConfirm
Tranquil Financeへ移動
1WBTCをデポジット(レンディング)
Collateralをオンにする
レンディングとコラテラル設定が完了
Dashboardでレンディング状況とAPYを確認
Marketsに戻り、1BTCをボロウィングする(Borrow Limit %は高くして問題なし)
続いて借りた1BTCをデポジットする
Dashboardで状況確認(Borrow Limit・トータルAPY・報酬など)
Harmonyブロックチェーンをまだ始めたことがない人は以下の記事でONEとBUSDの送金方法がわかるはずです ^^/
参考:Horizonを使ったHarmonyウォレットへの入金とDeFiの始め方
この状態からさらに他のトークンを借りてそれをレンディングすることも可能です ^^ APYは高くなりますが、BTCとの価格差を意識する必要が出るのでデルタニュートラルではなくなる点に注意しましょう ^^;
ちなみに僕は使いませんでしたが、1BTCは「BTC Bridge」というツールでBTCを直接コンバートできるようです。原資を1WBTCではなく1BTCでやりたい人は以下のドキュメントを参考にしてください。
この戦略で気をつける点としては:
- BTCをスワップするのでTax Eventになる(要確認)
- 報酬はTRANQやONEなので借りているトークンにスワップしておかないとリスキー
- 金利の変動をチェックしてプラスになるか確認する必要あり
- インセンティブ期間後の運用を考える必要あり
- 1BTCやTranquil Financeのリスク
などいろいろ考えられます ^^;
この方法で気になるのがBTCのスワップによる税金支払い義務の発生です・・・人によってはBTCをスワップしたくないという人もいるかと思うので、そういった人は別のトークンでの運用を考えるか、新たに1WBTCを買ってしまうのもいいかもです ^^;
インセンティブや報酬はTRANQやONEとなるので、これらを1BTCなどのトークンにスワップしておかないと価格が下がって返金利息をまかなえない場合があります ^^; なのでトークン価値が借りたトークンに対して下がると思うのであればこまめにスワップしておくと安心です ^^/
それと金利は常に変動するので、正直これからどうなるかはわかりません ^^; なのでたまにでもAPYを確認してポジションを変更できるようにしましょう ^^/
最後に「1BTC」という新しいトークンとTranquil Financeのリスクももちろん考慮に入れてから運用するかどうか決めるようにしましょう ^^;
まとめ
今回はHarmonyブロックチェーンのMoney Marketである「Tranquil Finance」の紹介と、BTCを使った(ほぼ)デルタニュートラルでレバレッジ運用する方法について解説しました。
- BTCを高利回りで運用したい
- 価格変動リスクをなくして運用したい
ということを実現できる方法となります。ただし
- BTCをスワップするのでTax Eventになる(要確認)
- 報酬はTRANQやONEなので借りているトークンにスワップしておかないとリスキー
- 金利の変動をチェックしてプラスになるか確認する必要あり
- インセンティブ期間後の運用を考える必要あり
- 1BTCやTranquil Financeのリスク
という点に注意が必要なので、すべての人にとってやるべき投資法ではないかと思います ^^;
いずれにせよ「1WBTC」のレンディング金利が4.5%とTRANQ報酬3.7%くらいなので、これだけでも悪くないです ^^
さらにレバレッジ&1BTCのインセンティブによって、目標であるほぼデルタニュートラル状態でAPY10%を超えることができました ^^
BTC単体ステーキングだと1%とかの金利ばかりで、LPにしたとしても10%未満ものがほとんどでさらにインパーマネントロスもあります。それを考えると今回の戦略はやってみる価値があるのではないかと思います ^^/
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