TerraエコシステムのDAppsでもユニークなプロジェクトが、自動でアービトラージをしてくれる「White Whale」です ^^
今回はこのWhite Whaleの紹介とインカムゲインを稼ぐ方法について解説していこうと思います。
- Terraでの新しい運用先を探している
- アービトラージに興味がある
- なるべく時間をかけずに収入源をつくりたい
- TerraブロックチェーンとUSTペグの堅牢性に貢献したい
という人に読んでもらいたい記事となります ^^/
いちユーザーとしてWhite Whaleを使う理由を先に言うと
収入 = Anchor Protocolの金利(APY19.5%) + アービトラージの利益
となり、理論上ではAnchor ProtocolでのUST運用だけよりも利益が大きくなるので使う価値ありだと思います ^^
詳しくは記事で解説していきます・・・
White Whaleとは
White Whaleは自動で簡単にアービトラージをしてくれるTerraブロックチェーンのDAppsです ^^
アービトラージは同じトークンを別の市場やDEXでスワップするときの価格差を利用して利益をだす運用方法です。
プログラムを組んで自動でやっている人もいますが多額の資金を投入しないと利益を出しにくいやり方でもあります。
White Whaleはそんなアービトラージを誰でも簡単に少額でも利益をだせるようにしてくれるプラットフォームになります ^^/
White Whaleの目的
Light Paperを参考にして噛み砕いて紹介していきます ^^/
White Whaleの開発チームはDeFiとTerraの現状に対する問題意識として以下の2点をあげています
- 少数の莫大な資金を持つ「Whale」が仮想通貨市場をコントロールし、大多数のDeFiユーザーはそれに踊らされ損失を被っている
- Terraブロックチェーンの核はUSTの$1へのペグでありペグが外れることが一番のリスク
DeFiの多くのプロジェクトではWhaleによるPump&Dumpによって急激な価格の上昇が意図的にコントロールされて、多数のユーザーがこの価格操作に巻き込まれて資産を失っています ^^;
この問題はTerraブロックチェーンにも関わっていて、オルトコインの暴落によって一時的にUSTのペグがはずれることもありました。
USTは需要の変化に応じてLUNAを使ってアービトラージをさせることによって$1のペグを維持しています。
参考:Terra/LUNAプロジェクトと仕組みを理解して将来性を考える
しかしWhaleのように膨大な資産を使わないとアービトラージで利益をだすのは難しいため、少数のWhaleだけがアービトラージすることでUSTのペグが不安定になる可能性があります。
なのでより多くのユーザーにアービトラージをしてもらうことでUSTのペグが安定するようにする、というのがWhite Whaleの目的です(「White Hacker」ならぬ「White Whale」ですね ^^)
White Whaleの利点
White Whaleがもたらす利点として以下の7つが紹介されています
- アービトラージの利益を生み続ける
- トークンを預けるだけで使える簡単なUI
- 市場価格に影響されない(デルタニュートラル)
- インパーマネントロスが発生しない
- WHALEトークンに投票権以外の用途がある
- USTの需要増に貢献する
- Terraブロックチェーンをより安全にする
これらを見ると「ユーザー」「White Whale」「Terraエコシステム」の3者にとってWin-Win-Winの状態をつくろうとしているのがわかります ^^/
実際にうまくいくかは未知数ですがなかなか上手い仕組みだと感じます ^^
White Whaleの機能と仕組み
White Whaleには以下の3つの機能が備わっています。
- Arb Vaults(自動アービトラージツール)
- War Chest(DAO)
- Community Fund(DAOの資金)
これら3つが相互作用するようなTokenomicsとDAOが設計されています ^^/
ひとつずつ見ていきましょう ^^
Arb Vaults
根幹となる自動アービトラージ機能が「Arb Vaults」です ^^
仕組みは
- ユーザーがUSTをArb Vaultsに預ける
- White WhaleがTerraのDEXを使ってLUNAとのスワップを利用してアービトラージする
- アービトラージができない状態のときには預けたUSTはAnchor Protocolで運用される(年利19.5%)
- アービトラージで得た収益をUSTを預けているユーザーに配当として配る
となっており、シンプルにかつお手軽に誰でもアービトラージに参加できます ^^/
ちなみに今はUSTのアービトラージしかありませんが、次いでLUNAが計画されています。こないだLUNAの手動アービトラージの記事を書いたのですがWhite Whaleで自動でできるようになったらいらない子になりそうです ToT
参考:TerraのLUNA-bLUNAで安全にアービトラージ(APY20%超)
War Chest
「War Chest」はOlympus DAOをもとにしたDeFi 2.0の仕組みを採用したDAO (Decentralized Authoritative Organization)です ^^
ようは開発者ではなくユーザーによる分散型コミュニティですね ^^
仕組みは
- 「Arb Vaults」から手数料として0.1%を回収する
- 回収した手数料が「War Chest」(DAO)の資金(コミュニティファンド)になる
- WarChestでコミュニティが新しい「Arb Vaults」の開発を決定する
- Discounted WHALEとArb Vaultsのトークン(LUNAなど)をスワップしてもらう
- WHALEとArbトークンの流動性ができる
- これによりWar ChestがWHALE(ガバナンストークン)だけでなくArbトークンを保持することができる
- Arb Vaultsを展開しユーザーから0.1%の手数料をもらい続ける
ちょっと複雑ですが、ポイントとしては
- 資金の使い方をコミュニティが投票で決定する(DAO)
- ガバナンストークンであるWHALEだけでなくUSTやLUNAなども含めてコミュニティ資金を構築する(DeFi 2.0)
- コミュニティが貢献するインセンティブとしてWHALEを安く買えるようにする
あたりでしょうか。いわゆる「DeFi 1.0」のDAOではガバナンストークンがDumpされて価格が暴落するので保持するインセンティブが弱く、さらにコミュニティの資金がどんどん目減りしていく問題があります(ANC・MIR・Psiなど例に漏れず価格は下がる一方です ^^;)
そうならないように持続的な成長をするための試みというわけですね ^^/
ちなみに「War Chest」とは「軍資金」というような意味があるそうです(知らんかった ^^;)
Community Fund
すでに触れましたがコミュニティの資金はArb Vaultsの手数料によって回収します。
- WHALEとArbトークンで構成された資金
- DAOの決定で使い方が決まる
- リアルタイムで資金の状況や投票による使い方を見られるので透明性が生まれる
ウェブサイトでCommunity Fundがいくらあるのか、aどういったトークンで構成されているのかが一目でわかるようになっています ^^
そしてコミュニティによるプロポーザルで資金の使い方と、それに対する議論や投票結果も見られるので透明性が高いです ^^
これらがどう絡んで機能しているかは公式が下の図で解説してくれています ^^
White Whaleの使い方
では実際にWhite Whaleで自動アービトラージしてみましょう ^^/
とはいってもやり方は非常に簡単で、おそらく説明する必要はないでしょう・・・でも一応載せておきます ^^;
Arb Vaultsのページへ移動しウォレットを接続
Depositをクリックして預けたい量を入力
承認とガス代の支払いをしたらダッシュボードで確認
資金と報酬を回収したいときはWithdrawをクリック
とてもシンプルです ^^/
まだTerraブロックチェーンに参入していない人は↓の記事を参考にしてください ^^/
参考:
まとめ
White Whaleは言うなればアービトラージBotのオープンソース化といったところでしょうか?
優秀な人にBotをつくってもらってみんなで使いましょう、みたいな感じです ^^;たぶん
しかしまだ開発されたばかりなので(たしか2021年12月から)リスクもあります
- WHALEトークンの価格
- 法規制による影響
- スマートコントラクトやアルゴリズムの安全性
- DAOの健全性やコミュニティファンドの運用
などが公式ドキュメントにも書かれています。が、一考の価値はありそうだと感じます ^^
追加されるArb Vaultsの安全性や監査の有無も気になるところですがプロジェクトとユーザー、そしてTerra全体に良い影響を与えるように設計されているのはポイント高いです ^^
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