DeFiは銀行などの管理者がいない状態で仮想通貨の売買や預金などができる金融システムです。
その中でも仮想通貨をの貸し借りができるDeFiレンディングについて書いていきます ^^
「仮想通貨を借りる」と聞くとちょっと怖い感じがしますが、リスクをコントロールする方法を知っていればそこまでおそれるほどではありません。
そしてレンディング(貸付)とボロウィング(借入)を同時にすることによってレバレッジ型預金をすることもできます。
今回の記事ではこのDeFiレンディングの仕組みとリスク、そしていくつかのプラットフォームを比較し、実際にレンディングで資産運用していく方法を紹介していきます。
この記事の内容は下のホワイトボードにもまとめられています。コメントを残せるのでご自由にどうぞ ^^
1:DeFiレンディングとは
自分の仮想通貨をDeFiプラットフォームに貸す(レンディング:Lending)ことで金利をもらえる仕組みです。
銀行に預金して金利をもらうのと同じような仕組みですが、DeFiレンディングの場合にはブロックチェーン上のプール(銀行のようなもの)に預金するかたちになります。
このプールには多くの人が預金をした通貨が溜まっており、ここから逆に借りることも可能です(Borrowing:ボロウィング)。
仮想通貨を借りる際には金利を払う必要があり、その一部が預金している人へと還元されます。
銀行だと金利はほぼないに等しいです(オフィスの賃料とかスタッフへの給料とかに使われるので預金者には還元されない・・・)
ですがDeFi(分散型金融)となるとインターネットをアルゴリズム(スマートコントラクト)で動いているので圧倒的にやすく運用でき、その分も多く預金した人に還元できます。
あとはDeFiのユーザーを増やすためにインセンティブとして多めの金利を払ってくれるので、結果的に銀行に資金をあずけるよりもはるかに高い金利をもらえます。
ただし証拠金を預けて、その金額を超えない範囲でしか借りることができないので注意しましょう。
2:DeFiレンディングプラットフォームの特徴と違い
DeFiレンディングができるプラットフォーム(DAppと呼ばれるウェブアプリケーション)にはいくつかあり、それぞれ特徴や違いがあります。
プラットフォームの主な違いは
- 運営・開発チーム
- 対応しているブロックチェーン
- 扱っている仮想通貨
- もらえる金利
- デザインやサイトの使い方
などがあります。なので自分の目的に応じたプラットフォームを見つけて利用することになります ^^
(とにかく高金利が欲しい、なるべく信用できる開発チームがいい、Solanaでレンディングしたい、などなど・・・)
いくつかのDeFiレンディングプラットフォームを比較してみたので参考にしてみてください ^^
僕の個人的なおすすめは「AAVE」です。
DeFiというよりはCeFi (Centralized Finance) 寄りですが、そのぶん多くの資金が集まっており、さらに安定した運用をしてきているのでほかのプラットフォームよりは安心できるかと思います。
さらに複数のブロックチェーンに対応しており、通貨の種類も多いため一度使い方を覚えれば応用が効きます。
継続して開発されていて将来的にももっとサービスが拡大していきそうなプラットフォームです ^^
注意すべき点として、過去にハッキングされたことがあるプラットフォームもあります。
たとえばCREAMは2回ハッキングされてます ^^;
レンディングプラットフォームは資金が集まりやすく、そのぶん狙われやすいのかと思います。なので自分でリサーチしてリスクに見合うかどうか判断しましょう ^^
ここで紹介していないプラットフォームもたくさんあります。DeFi Llamaというサイトがプラットフォームの種類によってランキングを載せてくれているのでリサーチツールとして使うといいかと思います ^^
3:DeFiレンディングの安全性とリスクの抑え方
ステーブルコイン(価格が一定の仮想通貨)をDeFiレンディングで貸し出すことによって元本をキープしたまま安定して銀行よりも高い金利を得ることができます。
ですが仮想通貨やDeFiレンディングはまだまだ新しい分野で、高い金利の裏にはリスクがあります。たとえば
- ハッキングのターゲットになりやすい(過去に事件あり)
- 仮想通貨の送金で間違ったアドレスやブロックチェーンに送金して資金を失うことがある
- 仮想通貨を借りる場合には価格変動によって担保が償還されることがある(借りた金額が貸した金額より大きくなると償還される)
などです。
なので資産を失わないようにしっかりと自分でリサーチし(Do Your Own Research - DYOR)、うまく立ち回る術も身につけていくことをおすすめします。
ここであげたリスクについては以下のような対応ができます:
- 少額から始める
- 運用実績が長く事件の少ないプラットフォームを使う
- 多くの資金がレンディングされているプラットフォームを使う(Total Value Locked が多い)
- ガス代や手数料が少ないプラットフォームを使う
これらを考慮すると、まずは「AAVE」の「Polygon/MATIC」ブロックチェーンで「少額」の「ステーブルコイン」(USDC, USDT, DAIのどれか) を「貸しだす」、というのが一番安全なのではないかと思います。
4:DeFiレンディングで収入を得る方法
DeFiレンディングを使って資産を増やすにはいくつかの方法があります。
考える要素は
- どのプラットフォームを使うか (使うブロックチェーンと仮想通貨の種類)
- どの仮想通貨を使うか
- 借り入れをするか
- 借り入れをした仮想通貨をどう運用するか
となります。AAVEを例にしていくつかの投資戦略を紹介します ^^
下のスクショはAAVEのポリゴンブロックチェーンのページになります。「MARKET」というタブをクリックすることで、扱われている仮想通貨と、それぞれの「Deposit APY」と「Borrow APY」を確認できます。
- Deposit APY:その通貨を貸すことで受けとれる金利(年利)
- Borrow APY:その通貨を借りることで支払う金利(年利)
年利で表示されていますが、1年貸し借りする必要はなく、いつでもやめることができます。
そしてAPYの数値の下にあるMatic (Polygon) のシンボルとAPRの数値は、「Deposit」と「Borrow」のどちらでも追加で受けとれる金利になります ^^
なのでもしMATICを借りる (Borrow) と「-2.40% + 2.56% = 0.16%」となり、 お金を借りているのに利息をもらうことができます・・・!
0.16%はたいしたことないですが、ほかのブロックチェーンやプラットフォームではもっと高い利息をもらえることがあります(これがDeFiレンディングのすごいところ ^^)
注意点としてこれらの数値は変動します。それぞれ通貨をクリックすれば過去のAPYの変化を見ることができるので参考にしましょう。
いくつか考えられる運用戦略は
- A. 貸す・金利をもらう
- B. 貸す・金利をもらう・担保にする・借りる・貸す・金利をもらう・返金する
- C. 貸す・金利をもらう・担保にする・借りる・ステーキング・金利をもらう・返金する
- D. 貸す・金利をもらう・担保にする・借りる・LPトークンをつくりファーミング・金利をもらう・LPを解除・返金する
などがあります。Aがローリスク・ローリターンでDにいくほどハイリスク・ハイリターンです。
ですがステーブルコインを使うことで価格変動によるリスクのコントロールもできます。
たとえばステーブルコインをレンディングして担保にし、その95%の金額で別のステーブルコインを借りれば償還のリスクはほぼゼロにできます。
5:DeFiレンディングのやり方
ではどうやったらDeFiレンディングができるのか、そのやり方の例を書いていきます。
基本的な流れは:
- 仮想通貨取引所のアカウントをつくる (CoinCheckやBinanceなど)
- DeFiウォレット(メタマスクなど)をインストールする
- 仮想通貨を取引所からウォレットへ送金する
- レンディングプラットフォーム(AAVEなど)で仮想通貨を貸す
となります。
長くなるのですでにMetaMaskとBinanceのアカウントをとってあると仮定してやり方を書きます。
MetaMaskのインストールは「MetaMaskへの入金と使い方|PancakeSwapで収入源をつくる」 (https://hayato.one/post/crypto/wallet-metamask/) の記事で解説してます。
デモンストレーションとしてBinanceからUSDTとMATICを送金してAAVEでレンディングとボロウィングしてみます。
真上の画像と比べてポジションが追加されていくのが見えます。この貸し借りを繰り返すことでレバレッジをかけることができ、もらえる報酬を増やすことが可能で、これがDeFiレンディングの強みの一つかと思います ^^
インセンティブでもらえるMATICは画面右上のボタン(小さいですが・・・)からClaimで回収できます ^^/
借りた通貨をAAVE以外で運用すればさらに高い年利を得られるし、報酬をさらにレンディングすればさらに資産が増えていきます ^^
自分なりの戦略を考えて実践してみてください ^^/
まとめ
今回はDeFiレンディングについての記事でした ^^
DeFiによって銀行いらずで資産を貸付できるレンディングは金利も高く、さらに貸した資金を証拠金として仮想通貨を借りて運用することができます。
この記事で紹介した方法では、借りた仮想通貨をさらにレンディングしましたが、べつのプラットフォームでステーキングやイールドファーミングすればさらに高い運用利回りが期待できます。
ですがその分プロセスが複雑になったりリスクも高くなるので、自分のリスク許容度にあったやり方を模索していきましょう ^^
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