DeFiの複利運用を理解して収益を最大化しよう

Sunday, November 21, 2021

投資において複利の力は偉大です。

複利は投資元本で得た利益(配当など)を再投資に回してどんどん資産を増やしていく方法です。

これはDeFiであっても同じで、すでに高いDeFiの金利を複利運用すれば期待できる収益も爆発的に増加します ^^

今回はDeFiプレイヤーが知っておくべき複利の仕組みと、収益を増やすためのコツやDeFiプラットフォームの紹介をしていきます。

複利のシミュレーション

複利について最初にささっと解説します。

複利をきかせるためには、利息を再投資することで、利息に利息をつけるようにして投資します。

複利の仕組み

複利の仕組み

こうすることでもらえる利息が積み上がっていき指数関数的に収益が増えていきます。

シンプルなシミュレーションとして、元本$1000年利50%で運用する場合に、「複利なし」と「複利あり」の2パターンで収益を比べてみます。

上のグラフのようになり

  • 複利なし:元本+50%の利益
  • 複利あり:元本+63%の利益

複利のおかげで13%もアウトパフォームしております ^^

このシミュレーションでは毎月利息を再投資した結果になっています。

これがもし3年5年と続いていけば恐ろしいことになるのは容易に想像できるかと思います。

DeFiにおける複利運用

DeFiに関していうと、高金利のものが多いため複利の効果を生かせる投資先がたくさんあります。

さらに利息が数秒ごとに払われたり、いつでも報酬を回収できるものが多いので再投資をする間隔も自由自在です ^^

しかし気をつける点も多いので、ここではDeFiにおける複利運用のタイプと運用時のリスクについて書いていきたいと思います。

複利運用のタイプ

DeFiで複利の力を使って運用したい場合には以下の3つがメインの方法になるかと思います。

  • レンディング
  • ステーキング
  • イールドファーミング

これらはそれぞれ仕組みは違いますが、資金をあずけて利息をもらうということでは同じです。

これらが何なのかは別の記事で紹介しているので参考にしてください。

これらのどの運用方法でも、もらえる利息を再投資にまわすことで複利運用することが可能になります。

APRとAPY

DeFiでステーキングやファーミングをするときに報酬の年利をチェックしますよね。

そのときに「APR」や「APY」と書いてあると思います。

  • APR:Annual Percentage Rate(複利を考慮しない)
  • APY:Annual Percentage Yield(福利を含める)

の略なんですが、複利効果を含むかどうかで使い分けられています。

なので福利を含むAPYのほうが大きな数値(%)になります。その差はさきほどのシミュレーション通りです ^^

DeFiプラットフォームでステーキングするときにAPYと表記されていれば自動で再投資してくれる場合が多いですが、中にはしてくれないものもあるので注意が必要です ^^;

知っておくべきリスク

DeFiで複利運用をするときに気をつけたいことをまとめておきます。

いくつかはDeFiを使う上で共通のリスクなので目を通しておくと役に立つかと思います ^^

リスク気をつける点
ガス代トランザクションごとにガス代がかかるので、頻繁に報酬を回収して再投資するとガス代で損する可能性がある
APRとAPY違いを理解していないと思っていたよりも報酬が少なくなる
年利の変動APRであろうがAPYであろうがDeFiの年利は常に変化する
価格変動あずけている仮装通貨の価格が下がることで資産がトータルでみると減ってしまう
報酬通貨報酬としてもらえるトークンの価値が下がるとせっかくの高金利もうまみがなくなる
インパーマネントロスイールドファーミングするLPの価格変動によって資産が目減りする
ハッキングなどによる資産の喪失高い金利につられてリスクの高いプラットフォームで運用してトラブルにあう

複利運用をするときにとくに気をつけたいのが「ガス代」と「報酬通貨」です。

例えばバイナンススマートチェーンだと

トークンをステーキング($1)報酬を回収($1)報酬を再投資($1)・・・

というようにトランザクションが増えるごとにガス代がかさんでいきます^^; ガス代を安くするためにできることとして

  • ガス代が安いブロックチェーンネットワークを使う(MATICやBSCなど)
  • 再投資の間隔を長くしてガス代の発生回数を減らす

ということができます。

また、報酬としてもらえるトークンの価格変動にも気をつけたいところです。例えば

USDT-BUSDをステーキングしてCAKEを年利30%もらう・1ヶ月後にはCAKEの価格が半分になって実質15%の年利に T_T

というのは結構あるあるです。このリスクに関しては

  • 報酬のトークンを価格が落ちにくい通貨にスワップ(ステーブルコインなど)して、それらを別のところで運用する
  • 価格が落ちても高いAPYによる報酬でアウトパフォームできる投資先をつかう

トークンを預けて放置できればいいんですが、多くの場合にこういったリスクがあるので結果的に期待していたよりも少ない収益になってしまうことが多いです。

それでも従来の資産運用に比べて魅力的なことは確かなので、うまくこれらのリスクをコントロールしながら資産を増やしていきたいところです ^^

自動複利で運用できるDeFiプラットフォーム

毎日とか毎時間でも手動で報酬を回収して再ステーキングすれば複利の効果を最大化できますが、そんな時間はないと思います ^^;

ですがこれを自動でやってくれるプラットフォームがあります。

それが「イールドアグリゲーター (Yield Aggregator)」と呼ばれるDeFiプラットフォームの種類です。

イールドアグリゲーターはユーザーに代わって、他のDeFiプラットフォームで提供されている流動性プールに資金をあずけて、利益を最大化できるようなアルゴリズムを使って自動的に報酬の回収・トークンのスワップ・再投資をしてくれます。

DeFiイールドアグリゲーター

ブロックチェーン別にDeFiイールドアグリゲーターのプラットフォームをいくつか簡単に紹介します。

  • Beefy Finance (Binance Smart Chain / Polygon / Fantom / Harmony, etc)
  • Alpaca Finance (Binance Smart Chain)
  • Autofarm (Binance Smart Chain / Polygon / Avalanche / Fantom, etc)
  • PancakeBunny (Binance Smart Chain)
  • Tulip (Solana)
  • Spectrum Protocol (Terra)

いくつかのプラットフォームは複数のブロックチェーンに対応していて、サイト内で簡単に切り替えることができます。

ガス代を考えるとイーサリアムはおすすめできません(トランザクションごとに$20以上かかるので複利をきかせてもマイナスになるかもしれません^^;)

この中でもBeefy Financeは他と比べても比較的長く稼働していて、今のところはハッキング被害などもないはずです。

だから安全というわけではないですが、対応ブロックチェーンも多く使いやすいので、初めてイールドアグリゲーターを使うのであればBeefy Financeがいいかと思います ^^

Beefy Financeで複利運用

DeFiで複利運用できるイールドアグリゲーターであるBeefy Financeを実際に使ってみましょう ^^

細かいやり方は別の記事で解説しているので、ここではかなりはしょって書きます。

参考:ウシノミクス(Beefy Finance)でDeFiの利益を最大化しよう

Beefy Financeでの複利運用の手順は

  • 仮想通貨取引所でトークンを準備する(投資用とガス代用)
  • MetaMaskに送金する
  • MetaMaskをBeefy Financeに接続する
  • LPトークンを準備する(外部サイト)
  • LPをBeefy Financeでステーキングする

こういった流れになります。

ポイントとしては

  • どのブロックチェーンネットワークを使うか
  • どのLPにステーキングするか
  • どこでLPトークンを準備するか

この3つを先に決めてからトークンを準備することです。

  • そうすればトークンを準備したのにガス代にMATICが必要だけどもってない・・・
  • トークン準備したけどAvalancheのウォレットに送金できない・・・

というような問題を回避できます ^^

まとめ

投資における複利運用は収益を再投資することで利息に利息をつけて指数関数的な収益をだすことです。

DeFiでもステーキングやレンディングの収入を再ステーキング・レンディングすることで同じように複利運用できます。

ただしDeFi特有のリスクを理解したうえで運用しないと、期待通りの成果が得られないことが多々あります ^^;

慣れるまでは少額で試してみて、間違っても破産しないように気をつけたいところです ^^


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